東南アジア版NATO、現時点で実現困難 国益に乖離とフィリピン国防相
フィリピンのテオドロ国防相は、東南アジア版北大西洋条約機構(NATO)構想について、東南アジア地域における利益や同盟関係の相違を踏まえると現時点で創設は困難との見解を示した。
「たとえば、われわれはASEAN以前に米国と防衛協定を結び、同志国と同盟関係を構築し続けている。他のASEAN諸国は中国と同盟を結んでいる」と述べた。
この構想は石破首相が「今のウクライナは明日のアジア。ロシアを中国、ウクライナを台湾に置き換えれば、アジアにNATOのような集団的自衛体制が存在しないため、相互防衛の義務がないため戦争が勃発しやすい状態にある」と述べて提唱したもの。
ただし、アジアのほとんどの国の貿易相手国のトップは中国だ。米中対立のなかで中国寄りを鮮明にする国がいくつもある。反中国で旗幟を鮮明にしているのは現在フィリピンぐらいで、そこに実現の難しさがある。
参考元:
https://jp.reuters.com/world/security/P4KXP4JWKBOJVMB2XA35G2VC2M-2024-11-05/