日比、安保協力「準同盟」級に
日本とフィリピンは両国の安全保障協力を「準同盟」級に引き上げる。部隊間の相互往来をしやすくする「円滑化協定(RAA)」の締結により、南シナ海などで共同訓練を重ねる想定だ。軍備強化を進める中国への抑止力を高める
日本がRAAを結んでいたのは準同盟国と呼ばれる英国とオーストラリアだけで、アジアは初めて。
木原稔防衛相はマニラで開いた外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)で「RAAが署名されたことで自衛隊とフィリピン軍の協力・交流がさらに活発化することが期待される」と語った。テオドロ国防相は「信頼の具体化への大きな一歩となる」と強調した。
2022年6月に大統領に就任したマルコス大統領はドゥテルテ前政権下の親中路線を転換し、日米両国との関係強化にかじを切った。南シナ海での中国による威圧的な行動が激しくなったことが背景にある。